「わたしのマンスリー日記」第10回 風にそよぐカーテン――『ありがとうMama』

 数日後、白井さんからお礼のメールが届きました。岡山にライブに行く前の時間をぬって送ってくれたものです。

どれだけ谷川さんのお役に立てるのか本当に心配でしたが、「幸せな気持ち」を感じていただき喜んでいただき感謝感激です。一文字、一文字、確認し伝える作業も人間の「特技」だったんですね。その困難にも立ち向かっている谷川さん!凄いです!👏
「根気」とはまさにこのこと。言葉を紡ぐ作業、日々、心くじけそうになる瞬間も多いかと思いますが、そんな状況を感じさせない力強い谷川さんの言葉、感想をいただき、光栄な思いです。
 谷川さんのお母様の言葉も力強いですね!お父様の復活劇は不死身! お母様が言われているとおり、ご両親の粘り強さを谷川さんも受け継がれているからこそ今の状況も打破し執筆活動を続けられているのだと思いました。これからも沢山のALSと闘っている人の声を代表で届けていただけると嬉しいです。
 「ありがとうMama」の沢山の箇所に共鳴していただき心救われる思いです。

 冒頭で「風にそよぐカーテン」と『ありがとうMama』は無縁だと書きましたが、そんなこともなさそうですね。この日記は風に揺れるカーテンの脇のベッドの上で書いているのですから。

谷川 彰英 たにかわ あきひで 1945年長野県松本市生まれ。作家。教育学者。筑波大学名誉教授。柳田国男研究で博士(教育学)の学位を取得。千葉大学助教授を経て筑波大学教授。国立大学の法人化に伴って筑波大学理事・副学長に就任。退職後は自由な地名作家として数多くの地名本を出版。2018年2月体調を崩し翌19年5月難病のALSと診断される。だが難病に負けじと執筆活動を継続。ALS宣告後の著作に『ALSを生きる いつでも夢を追いかけていた』(2020年)『日本列島 地名の謎を解く』(2021年)『夢はつながる できることは必ずある!-ALSに勝つ!』(いずれも東京書籍刊)がある。

(モルゲンWEB2023)

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